本日(2025.8)は名古屋市千種区豊年町にある千種豊月にお邪魔しました。
今回も松月探しの旅なのである。
松月とは(絶滅危惧メニューNo.3)
千種豊月
平日でもランチタイムには行列ができるほどの人気店で、お盆のランチタイムは当然満席。ウエイティングボードでは3組待ちとなっておりました。

名前を呼ばれ関東風暖簾を潜り2Fの広い座敷に通されます。

2Fの広い座敷は所狭しとテーブルが並んでいるんでおり、老舗感が満載ですね。

松月はうどん?そば?きしめん?
手打ちそば千種豊月さんに「松月」というメニューがあるのは知っていましたが、名古屋の麺類食堂では、うどん、そば、中華そば、きしめんなど数種類の麺を扱うことが多いもので、うどん台があると思っておりました。しかしメニューにうどんがありません。麺の種類はそばときしめん。お姉さんに「松月の台は何?」っと聞くと「松月は月見そばに海苔が入ってます!」っと回答をいただく。松月そばというのは初めて聞きますし、スノッブなアタクシは松月は「松月」と注文したいんです。しかし、娘はそばが苦手なため、ダメ元でお店のお姉さんに「松月の台はきしめんに変えられますか?」と聞くと、快く「できますよ!」と即答してくれまし
私は花巻そば(かけそばにバラ海苔orちぎった海苔を乗せたもの)の卵入りのような松月そばにも興味津々でしたが、娘が食べられるきしめんでお願いしました。

松月”きしめん”
松月は、海苔を松、卵を月に見立てた粋な一品。私のフィールドワークでは、白い汁(白汁)のうどんが主流でしたが、千種豊月さんで出されたのは赤い汁にきしめんという、全く新しいスタイルでした。ほうれん草と三つ葉が添えられ、見た目は美しい松月そのもの。しかし、きしめんはうどんより塩分濃度が高いため、正直なところ「松月をきしめん台にするのはどうだろう?」と一口…。
ところが、この一杯に唸らされました。さすがは蕎麦屋さん、出汁が格別です。名古屋特有のみりんの甘みがあり、上質な海苔の風味と相まって、めちゃくちゃ旨い!それでもアタクシの分類だと、花巻の卵入りにしてしまいます。やっぱり、そばの方が合う気がします。と余計なことを言うスノッブなお父さんでありました。
松月とは(絶滅危惧メニューNo.3)

蕎麦前(焼きのり、漬物)
アタクシは蕎麦前に焼き海苔と漬物をいただきました。
やっぱり海苔がまた上質で、どこで仕入れているのか尋ねたくなるほどでした。
是非焙炉(楽天市場)に入れて食べたいと思う一品でした。

生粉打せいろ
そばは、更科系のツルツルシコシコとした食感。汁は名古屋特有の味醂の甘みが強いもの。
一口すすれば「ああ、これは人気があるはずだ」と納得の美味しさです。5歳の娘がせいろを3枚も完食したと言えば、その美味しさが伝わるのではないでしょうか。

かき揚御飯(赤だし付)
そばが苦手な上の娘は、かき揚げ御飯を注文。ゴロゴロと入った小エビと、しいたけ、三つ葉が載せられた大きなかき揚げは、ご飯にも酒の肴にも最高です。赤だしに漬物がついた、いわゆるかき揚げ定食ですな。
娘が食べ散らかした天かすは、妻がもりそばの汁に入れて食べ、余すことなく味わいました。

そば湯
結構な量の汁が提供されたので、そば湯もたっぷり味わえました。

「嗜好品は呼称も味わいのうち」と考える私。次回は「松月ください!」とだけ告げて、お店オリジナルの蕎麦台の松月を心ゆくまで嗜んでみたいと思います。
千種豊月
052-711-3588
名古屋市千種区豊年町15-19
営業:11~14(15土・日・祝)、17~20
定休:水・第3火
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