最後は縁起を担ぎたい!?@魚源食堂(柳橋中央市場、名古屋市中村区名駅)

Red List Restaurant

本日(2025.12.28日)は名古屋市中村区名駅、名古屋綜合市場ビルにある魚源食堂にお邪魔しました。
柳橋総合市場HPInstagram

やっぱり年末の買い出しは30日がピークなのかな!?

市場はいよいよ年末の大売り出しがスタート!普段より人出は多いものの、それ以上に従業員の方々の増員が目立ち、嵐の前の静けさと活気が入り混じった独特の空気感です。
正直混雑を恐れ久しぶりのソロで来ているお父さんとしては拍子抜けです。

日本の古い風習では、28日は「末広がり」で縁起が良く、逆に29日は「二重苦」、31日は「一夜飾り」として避ける傾向があります。そう考えると、買い出しの本当のピークはやはり「30日」に集中するのでしょうか。

市場側が混雑緩和のために異例の呼びかけを行っているケースもありますが、やはり日本人の血が騒ぐのか、最後は「縁起」を担いで動くのが年末の風物詩なのかもしれませんね。
どれだけ合理化が進んでも、正月事始めの良き日は外したくない。そんなこだわりを持つ人々が市場に集まるからこそ、あの独特の熱気と伝統が守られているのかも知れません。
アメ横&築地…年末の大混雑 独自の安全対策“DJポリス”や「観光での来場控えて」呼びかけも(TOKYO MX)

我が家はすでに大方の買い出しを済ませているため、本日は買い忘れた昆布と生鮮の紅白なますをサッと購入。そして、正真正銘「今年最後」の魚源食堂へと向かいました。

魚源食堂

魚源食堂の創業は大正時代。誰が何と言おうと、ここ柳橋界隈では老舗中の老舗であり、食のプロが日常を預ける本物の市場食堂です。
この店の凄さは、当たり前のことを当たり前にやり抜く実直さにあります。それはまさに、名古屋の人間が大切にしてきた「昔っから決まっとる!」という伝統の作法。流行りに流されない、本物の「名古屋メシ」の矜持がここには息づいています。

鮪刺

年末の瀬戸際。仕入れ先は多忙を極め魚は回ってこない。常連のプロたちは商売に追われて座って飯を食う時間はありません。そんな市場の食堂にお邪魔しての朝酒。申し訳なくってねぇ~。この背徳感がまたお酒を美味しくさせます…。
まずはチロリでつけられた熱燗と、大将が用意してくれた鮪の刺身で始めます。
静かに杯を傾けながら、この街の食を支えてきた歴史に身を委ねる。嗚呼!幸せ!!

鯖の塩焼き

酒が心地よく回ってきたところで、一年の締めくくりにふさわしいのは何かな!?っと正直品揃えの少ないカウンターを物色。
選んだのは、上がりたてで湯気をまとっている、鯖の塩焼き。たっぷりの三杯酢かけていただきます。
厨房では「大根おろしまだ!?」なんて声も聞こえます。いつもなら遠慮するんですが、大根おろしは欲しくって、つい聞き流します…。
少し遅れて別皿で届いた真っ白な大根おろし。
炭火で焼かれた鯖の旨さは言うまでもありませんが、おろしたての大根おろしは、格別に光っていました。

蕪の一夜漬け

締めには、冬の市場らしいカブの漬物を。大根より郷愁を感じる蕪を肴に一杯やることで、体に溜まった一年の疲れがスッと落ちていくのを感じてしまいます。
里帰りが恋しくなる気がいたしました。

これで店を出れば、美しい「市場納め」のはずでしたが……。

カレーライス

10年通って初めて知ったのですが、この時期の魚源食堂には常連だけの時間があるようです。営業終了後も残る馴染み客に、お姉さんが「営業はしてないんですが、あるもので良かったら寄っていってください。」、大将が「魚はないからトン(豚)肉焼いたるわ!」と声をかけたりする。
市場でトン焼き、ハゼの甘露煮、ピーマン@魚源食堂(柳橋中央市場、愛知県名古屋市中村区名駅)2017.12.29
つまりは魚源食堂の令和7年の営業日は今日が最後。
つい最後の一口とカレーを追加してしまいました。
我が家の三姉妹のカレーは甘口。人参が星型になって出てきたりします…。
魚源食堂のカレーは中辛。いわゆる普通のカレー。もっとも我が家では食べられないカレーですが…。
年の瀬で忙しい合間を縫って食のプロたちが流し込むように食べて仕事に戻っていきます。

大正から続く老舗の懐の深さをしっかりと味わう。常連さんたちの邪魔にならないように配慮しながらいただくお酒とお裾分け。
最高の形で2025年の柳橋詣でを終えることができました。
来年もまた、この活気ある場所に戻ってこれますように。

食堂魚源 (名古屋市中村区名駅四丁目15番15号 名古屋綜合市場ビル内)
名古屋総合市場HPInstagram
052-541-1801
営業:7:00頃~11:00頃(最後の常連さんが食事を終えるまで)
定休:名古屋総合市場に準ずる。
年末営業は12月27日!?28日!?まで(R7は12月29日まで)

ちなみに令和7年を惜しんで大量お持ち帰り。
家族と昼餉となりました。


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