本日は愛知県春日井市大手町にある西川屋さんにお邪魔しました。
しっかしまあ熱いですな!昨日の名古屋は熱中症アラートが出まして、小学生は冷房施設が無い場所での活動は禁止!ってことで体育が無くなっちゃいました。今朝「今日体育あるかな!?」っと言う娘に「時間割にあればあるにきまってるだろ!」っとどやしつけて、体育の準備をさせたお父さんは家に帰るなり娘に謝ることになりました…。時代は変わるものですなぁ~。
そんな名古屋の熱い夏ですが、「名古屋の夏!松月の夏!」っとお父さんは松月を探して彷徨います。
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松月とは
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東海圏内の”うどん”の種物。
汁は白汁。板海苔の上に卵を落としたもの。
卵を月、板海苔を松に見立てたことが呼称の由来。
かまぼこや青菜が入ることがあるが、東海では「かけ(素)」が無いことを考えると呼称に影響を及ぼしたとは考えにくい。花巻の卵入りという訳ではないので、海苔は板海苔が正式だと考えられる。
昭和初期には東海の多数の麺類食堂で提供されていた。卵の価値と共に格下げが続き、今や絶滅危惧メニュー。令和5年の東海でも卵を落とした麺類は「月見」という呼称が一般的。
松月食歴
かどふく本店201806:四角海苔、青菜、かまぼこ、花麩、椎茸
福田屋202101:刻み海苔、鶏肉、椎茸、花麩、ナルト
新海202011:四角海苔、かまぼこ、青菜、メニューに掲載なし
みやこ本店202010:四角海苔、青菜
みのや本店202010:刻み海苔、青菜、焼きかまぼこ、花麩
浅ひろ本店202010:三角海苔、青菜、かまぼこ、メニューに松月(月見)と記載
新角屋202007:三角海苔、青菜、メニューに掲載なし
山田屋202005:四角海苔、青菜
岩正202005:刻み海苔、青菜、かまぼこ
いせ徳202306:四角板海苔(刻みねぎ別皿)
やなぎや本店202106:小さい四角海苔、かまぼこ、青菜
戸田屋200307:小さめの四角海苔、かまぼこ、青菜、メニューに松月の記載はないが、お献立には表記あり
西川屋202307:刻み海苔、かまぼこ、花麩、刻みねぎ、R5.7メニューに掲載なし。
未訪問店
メニュー掲載
初味屋(名古屋市南区大磯通):板海苔
きくのや(名古屋市緑区曽根):刻み海苔、かまぼこ、花麩、椎茸
月見表記orメニュー非掲載
釜揚きしめん一八(名古屋市南区大江):板海苔、青菜、朱色蒲鉾
三浦屋(名古屋市東区出来町):板海苔、青菜、朱色蒲鉾
岐阜、三重にメニュー掲載で提供するお店あり。
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ネットで検索しても松月って名前は屋号にもあり、なかなか見つからないんですよね。
しらみつぶしにうどん屋さんのメニューを探したりしているアタクシです。
こちらのお店も画像検索で見つけ、メニューは二種類あって、古いメニューには「松月うどん」とあり、志の田丼、木ノ葉丼の表記も見られます。味噌ラーメンももしかしたら名古屋味噌ラーメンかもしれませんね。
ってことでお邪魔した次第であります。
食品サンプルではなく写真ですね。
中華そばもいい面構えですね。愛知県麺類食堂のデフォルトのような具ですな。
定食の生卵も、セットの卵丼もいいですなぁ~。
冷やしたぬきはムジナですね。これは否が応でも期待してしまいます。
涼し気な店内。テーブルに小上りですね。
もう閉店かな!?っと思ったらお客さんが入ってきてくれて一安心。
狙いは「松月」。マズイ!メニューが新しい。ネットで見たメニューは旧のメニューですな。
味噌ラーメンの表記も無くなっています。
丼物の志の田に木の葉も無くなっている…。
やはり無くなるべくして無くなるメニューなんですなぁ~。
諦めきれずきょろきょろとする。
やっぱりなさそうですな。
それでも諦めきれずフロントのお兄さんに「以前”松月”ってメニューなかったでしたっけ!?」っとすっ呆けて聞くと、「松月ですか?いいですよ!うどんでいいですか?」っと優しく答えていただけた。「松月、うどんで!」っと厨房のお母さんに問題なくオーダーが入る。
やっと会えたね♪
なんとなく卓袱とかおかめってな面持ちですが、なにせ松月のデータが少ないものでして、これはこれでよし。
優しい白出汁に、月を表す生卵が浮かび、松を表す刻み海苔、名古屋蒲鉾に花麩に刻み葱が乗っております。
ほってった体に沁み込むような優しい白出汁が旨い。チンチコチンの白出汁が葱をクタッとさせまして、これが清涼感を与え良い塩梅ですな。かまぼこも、花麩も旨い!あっという間にうどんが無くなり、卵が絡んだ出汁だけが残る。
お行儀は悪いですが、丼に口をつけ、グビグビっと飲み干す。
嗚呼!熱い名古屋の夏!松月の夏!!を満喫いたしました。
一見が生意気にメニューにない物を注文したことを謝罪し、念入りにお礼をしてお店を後にする。
味噌ラーメンも作ってもらえるか知らん!?っとさらに厚かましいことも考えたりするアタクシ…。
ちなみにアタクシが味噌ラーメンに拘るのは、名古屋麺類食堂味噌ラーメンは特殊なのである。恐らくサッポロ味噌(白味噌)ラーメンと差別化を図るために、こちらのお店のように味噌中華とかいろいろな呼称をした赤味噌のラーメンなのである。アタクシが知るだけで「みそラーメン」、「味噌ラーメン」、「味噌中華」、「サッポロ中華」、「みそ中華」、「味噌中華」とある。しかしながらラーメン全盛期の昨今。全国チェーンや新進気鋭のラーメンに押され、食堂や蕎麦屋でラーメンを食べる人数も少なくなり、名古屋麺類食堂味噌ラーメンも絶滅危惧メニューとなっているからである。
それはまたの機会に…。
西川屋
0568-33-0447
愛知県春日井市大手町1042−11
営業:11~14
定休:
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