美濃和酒@愛知県名古屋市南区大同町
本日(202507)は愛知県名古屋市南区大同町にある美濃和酒店さんの様子を伺いに来ました。
今日は休みかな!?って雰囲気ではないのが分かります。
「ああ、また行きたいなぁ」。心からそう思う場所が、ひとつ幕を下ろしました。

2024年12月31日閉店
2024年12月31日をもって閉店という張り紙は切なそうに色褪せておりました。
色褪せるまで気づかないアタクシが言うことではないんですが…。
一度でいいから、「ジャン中(ジャンボ酎ハイ)(Amazon)」を飲みたかった。あの独特の雰囲気に包まれて、少しばかり調子づきたかった。浮世の憂さを晴らしたかった。
美濃和酒店は、単なる酒屋ではありませんでした。そこは、昭和の時代が色濃く残る「角打ち」そのもの。使い込まれた木製のカウンター、店にずらりと並んだワンカップ、菓子の容器から勝手に出す乾き物、そして店主がひと手間かけたおつまみ。その全てが、まるで時が止まったかのような、働く男たちにとっては心底心地よい空間を作り上げていました。まさに、経済成長を支えた男たちに「英気」を与え続けてきた、そんな場所だったのではないでしょうか。
残念ながら、これだけの雰囲気を持つ角打ちに、もう二度と出会うことはないでしょう。時代は変わり、「トラ箱」と呼ばれる酔っ払い収容所は姿を消し、熟柿の香りをさせて満員電車に乗るサラリーマンもいなくなりました。お茶代わりにビールなんて言葉はありえないでしょう。東京オリンピックを機に、多くの飲食店から灰皿が消え去ったように、コンプライアンスの名の下、多くのものが自粛され、失われていく。もちろん、ルールやマナーは時代に合わせ変わっていくものですが…。人間には、時として「バカをやる権利」ってのがあるんじゃないでしょうか?美濃和酒店は、そんなささやかな自由を許してくれる、貴重な場所だったのです。

美濃和酒店さん、長い間本当にお疲れ様でした。かけがえのない時間を提供してくださり、心から感謝申し上げます。
美濃和酒店(2024.12.31閉店)
訪問履歴
胡瓜、びわ(お裾分け)@美濃和酒店2023.2
おでん、湯豆腐@美濃和酒店2022.3
枝豆、トマトスライス@美濃和酒店2021.7
美濃和酒店(2024.12.31閉店)
愛知県名古屋市南区大同町4丁目1−54
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