裁判所の帰りに一杯。熊谷「大龍」で昭和の親父を想い、健さんになる

Red List Restaurant

本日(2026年5月20日)、埼玉県熊谷市にある『中華そば 大龍』さんにお邪魔しました。

先日旅立った親父が遺言書を残してくれていたため、本日はその「検認」手続きのためにさいたま家庭裁判所(熊谷支部)へ。
検認自体は30分程度で終わり、大したことを聞かれるわけでもありません。裁判官が「自筆の遺言書としての体裁が整っているか」を目視で確認するだけの作業なのですが…。そこはやはり独特の空気感。なかなか緊張いたしました。

駅から歩いて裁判所へ向かう道すがら、関東風の赤い暖簾を発見。
「あそこ、一仕事終えたら絶対に一杯やろう」と心に決めていたのです。

熊谷「大龍」店舗外観|赤い暖簾が目印の中華そば専門店

裁判官も認める!?「中華そばのお手本」

暖簾をくぐると、厨房を囲むL字カウンターはスーツ姿の男性たちで埋め尽くされていました。

赤い暖簾に刻まれた「中華そば」の文字。
裁判所から目と鼻の先にあるこの立地、これぞまさに「裁判官も認める味」と言っても過言ではないでしょう。

熊谷「大龍」店内のメニュー表。表にはありません。

メニューを眺めながら、気分は映画『幸福の黄色いハンカチ』の高倉健さん。
「ビールとカツ丼」といきたいところでしたが、ここはビールにもやし炒めをお願いしました。
なんたって昭和のオヤジは、餃子が焼き上がるのを大人しく待ってなんかいられないのです!

疲弊した精神にビール、体に塩分!

狙い通り、冷えたビールと共にもやし炒めが素早く到着。

健さんばりに喉を鳴らしてグビグビっと一気に流し込み、シャキシャキとしたもやしの歯ごたえを楽しみます。
裁判所の緊張感で疲弊した精神には冷たいビールを、歩き疲れた体にはガツンと効いた塩分を。
このちょいと濃いめの味付けが、今の体に最高に染み渡ります。旨い!

熊谷「大龍」のもやし炒めとアサヒビール。歯ざわりに、味付けが最高!

昭和50年代の景色が浮かぶ、完璧な一杯

もう一本ビールを追加しようかとも思いましたが、親父の遺言書を抱えたまま昼間から泥酔するのも、ランチ時で混み合う店内に長居するのも野暮というもの。
店主の「レバニラ売り切れ!」「餃子も売り切れ!」という申し訳なさそうな声が店内に響きます。隣の席の炒飯がやけに旨そうに見え、冷やし中華のアテでもう一杯…、という誘惑も頭をよぎりましたが、ここは健さんを見習ってシンプルに「ラーメン」を注文。
待つこと数秒、目の前に現れたのは「中華そばのお手本」そのものでした。

熊谷「大龍」の中華そば|ナルト・メンマ・チャーシュー入りの澄んだ醤油スープ

スープ: 透き通った綺麗な鶏ガラスープ。
麺・具材: 縮れ細麺に、チャーシュー、シナチク、ナルト、そしてわかめ。

熊谷「大龍」中華そばの縮れ細麵|チャーシュー・ナルト・わかめ入りのザ中華そば

ほうれん草ではなく「わかめ」が乗っているあたり、昭和50年代にほうれん草の価格が高騰した当時のラーメンを思い出させます。これを「ラーメン」と判別できない人間はこの世にいないでしょう。

熊谷「大龍」の昭和レトロな店内カウンター

心と体を整えてくれる、町中華の底力

『幸福の黄色いハンカチ』、『タンポポ』、そして親父の残した遺言……。
色々な想いが頭の中を駆け巡る、少し特別な、それでいてどこか懐かしいお昼時となりました。
「あそこのラーメン屋はほうれん草が高いから入れなくなったんだよ!」っと親父が語っていたのを思い出しました。
うちの親父は食い道楽で、結構いい店連れて行ってもらったんですよね。座敷のフランス料理でのビシソワーズ。すが入ったからと無料で出してもらったプリン。その鮃おろしてっと水槽から出された鮃。古伊万里の柄が見える河豚。麻雀から帰った親父が「ラーメン食いに行くぞ!」っと連れて行った屋台のラーメン。ラーメンどんぶりを出す亭主の中指がちょいと短かった。「中指がないのは…」っと教えてもらった6歳の春。50年前の記憶がポロポロとこぼれ落ちます。
張り詰めた心と体を優しく解きほぐしてくれるのは、やっぱりこういう昔ながらの中華屋さんですね。
ごちそうさまでした。またお邪魔します。

店舗情報

店名中華そば 大龍
電話番号非公開
住所〒360-0042 埼玉県熊谷市本町1-57
営業時間要確認
定休日日曜・祝日

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