”関東風”冷やしたぬきへの愛＠武蔵野（愛知県春日井市下市場町）

Red List Restaurant

2025.06.01

暑くなってくると無性に食べたくなるのが、「冷やしたぬきそば」。
アタクシ、なかでも“関東風”の冷やしたぬきが大好きでしてね、これにはちょっとしたこだわりがあるんです。

関東風冷やしたぬきとは？
東海の冷やしたぬき事情
全国各地の冷やしたぬき事情
東海の地唯一”関東風”冷やしたぬきを提供する武蔵野
まずは蕎麦前
これも関東風！？カツ丼の頭！
これが東海No.1の”関東風”冷やしたぬきそば
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関東風冷やしたぬきとは？

関東の冷やしたぬきそばとは、ざっくり言えば「冷やし中華の具が乗った冷たいそば」。
主役のそばの上には、

胡瓜の千切り（これはマスト！）
錦糸卵
かまぼこやなるとの細切り、またはハム
紅生姜（なぜかセンターにいる率高し）
そして揚げ玉！

これらが彩り豊かに乗って初めて、「冷やしたぬき」と名乗れるとアタクシは思っております。
冷やしたぬきそば　東京（Google画像検索）
冷やしたぬきそば　埼玉（Google画像検索）
冷やしたぬきそば　群馬（Google画像検索）

東海の冷やしたぬき事情

そもそも「冷やし」のことを“コロ”と呼び。きしめんの上には具が乗っている文化。
冷やしたぬきそばと検索をかければ「岐阜の某有名店「更科」さん」が岐阜のソウルフードとして名前が上がる。冷たいぶっかけそばの上に油揚げと揚げ玉が乗っております。関東で言うところの“狢そば”になるんですね。

冷やしたぬきそば東海（Google画像検索）

全国各地の冷やしたぬき事情

大阪：そもそも天かすは無料サービスで揚げ玉そばは存在しない。「たぬき」と頼むとキツネそばが提供される。
揚げ玉そば大阪（Google画像検索）
京都：刻んだ油揚げを九条ネギとともにうどんの上にのせ、あんかけにしたもの。冷やしたぬきは存在しない模様
たぬきそば　京都（Google画像検索）

東海の地唯一”関東風”冷やしたぬきを提供する武蔵野

現在、東海地方在住のアタクシ。なかなか“あの”関東風冷やしたぬきには出会えないのです。
けれども、そんな中でアタクシを救ってくれたのが「武蔵野」さん。
名前が武蔵野（関東平野）ってのが期待させます。
暖簾が関西風ってのは…、っとスノッブの嫌味っぷりを発揮するアタクシ…。

店内老若男女で満員御礼。カウンターにテーブル、座敷もありまして、昼酒を楽しむ諸先輩方、家族連れ、休日出勤の方も相まみえる大人気店。

まずは蕎麦前

武蔵野さんはそば処。しっかり蕎麦前が用意されております。
座席に案内された瞬間に「煮かつとビール」っとお姉さんにお願いする。
厨房にオーダーが通ると「ちょっと時間がかかります！」っとのこと。
「なんでもいいから早く出てくるものお願い！」っと昭和のオヤジのセリフをつい吐いてしまうアタクシ。

待ってもいませんが「お待たせしました。」のお愛想と共に提供される冷奴。
日曜の昼下がりに奴とビールの幸せ。

これも関東風！？カツ丼の頭！

奴をやっつける前に提供される煮かつ。
甘辛い割り下で煮込まれた玉ねぎ。卵でとじてあるカツ。三つ葉がまた嬉しい。
カツ丼もうまそうだなぁっと思える一品。
子供たちに奪われてしまい、お父さんの口に入るのは数切れですよ！

これが東海No.1の”関東風”冷やしたぬきそば

満を持して現れる冷やしたぬきそば。
具は千切り胡瓜にかまぼこ、刻み海苔に刻みネギ。当然たぬきたる揚げ玉が振りかけられております。
かまぼこがナルトだったらなぁ〜とか、錦糸卵が入ってればなぁ〜とかは言いません。
東海の地でこれほど完成度の高い”関東風”冷やしたぬきそばを提供しているお店は此処だけなんですから！！

美しく盛り付けられた具をちょちょいと崩してすすり込む。
そばつゆにコクを与える揚げ玉。
ビシッとした手打ちそばと食感に変化を与える千切り胡瓜にかまぼこ。
夏の暑さを忘れさせる爽やかさをもたらす刻みネギにわさび。
やっぱり夏といえば”関東風”冷やしたぬきだぜ！！

酷暑を乗り切る準備が出来たってもんです。

こちら武蔵野はスポーツバーであります。
昭和の時代、関東地方の蕎麦屋って、通しで営業していて、大人が昼からお酒飲んで盛り上がっている場所だったんですよね。
この日は大谷選手の活躍を見ながら杯を重ねておりました。
食事を済ませお店を出る時。
「遅くなってすいませんね。今日は混んじゃってね。いつもはこんなことないんですけどね。」っと、これまた昭和なお見送りをされて、「いい店だなぁ〜」っと思う次第であります。