愛知県のモーニング文化はコメダ珈琲の全国制覇によって世間に知らしめた。しかし実は、朝のモーニングに負けないほど熱い「ランチ文化」もある。「朝はモーニング、昼は喫茶店の箱弁ランチ」という流れは東海地方では珍しくないが、アタクシが「愛知で最もお得」だと確信しているのは、街の寿司屋が繰り出す「寿司ランチ」だ。
ショーケースのあるようなお寿司屋さんでは、結構な確率でランチを提供しており、握り寿司に赤だし、茶碗蒸し、小鉢、水菓子がついて1,000円前後というのが愛知の文化。Google画像検索をしても、ここまでフルセットで出てくるのは愛知か九州くらいではないだろうか。

愛知県春日井市上条町にある「幸鮨(こうずし)」さん。揚げ物が続くと体の具合が悪くなるお年頃になったアタクシが「寿司ランチ探索」を始めてはや1年以上。その一発目としてご案内し、すっかり気に入ってしまったお店への再訪である。前回(2024年10月)は1,200円でお腹も心も大満足だったが、さて今回はどうか。

おや?前回は1,200円だったランチが、1,300円になっている。100円の値上がりは時代の流れ、仕方のないことだ。それにしても「1,200円でもあり得ない安さ」と思っていたのに、「1,300円でも安い」と即断できるのが、このお店の底力である。値上がりを気にする前に、入口で既に気持ちが前のめりになっていた。

妻と一緒に入店いたしまして、「ランチ2つにビール!」っとお願いする。
お茶代わりにビールって時代から営業されているお店は、昼からビールをお願いするのが気兼ね無くていい。
奥さんが笑顔で「キリンとアサヒがございます。」っとビールの銘柄を聞いてくれる。これも懐かしいサービスになってしまった。
昨今のFIREムーブメントを羨ましく思う身上だが、こんな隠居生活を送りたいなぁ~っと思っている。
働く男たちが給油をするように食事する姿を横目に、スポーツ新聞をめくりビールを煽る。この背徳感!?優越感!?平日の昼のビールというのは格別だ。

せっかくだから鮨前!?に河豚の唐揚げでも頼みたくなる気持ちを、先客もいる一人親方のランチタイム。客も気を使わなきゃいけませんな!っと我慢。

ビールの余韻に浸っているところへ、ランチのフルセットが到着した。にぎり7貫・細巻き1本・茶碗蒸し・煮物・サラダ・味噌汁・フルーツ。これで1,300円。値上がりしてなお、このコストパフォーマンスは揺るがない。テーブルに並んだ瞬間、妻にドヤ顔をしてみる。

副菜の充実ぶりが、このお店の真骨頂だ。茶碗蒸しは出汁がしっかり効いていて、ふるふるとした食感が心地よい。煮物は上品な味付けが昼酒の背徳感を救ってくれる。フルーツまでついてくる気前の良さ。「寿司ランチ」と呼んでいいのか問い直したくなる充実ぶりである。

ビールと鉄火巻きで十分にほぐれた後の握り寿司は、格別に美味かった。大将の手仕事によるにぎりは酢飯の加減がちょうどよく、ネタも新鮮。「締め」にふさわしい、清々しい旨さだ。妻も「これ、毎月来たい」と言い出した。同感である。
特別な日に行くのではなく、「今日はちょっといいランチを食べたい」というごく普通のニーズに、全力で応えてくれる。それが「街の寿司屋」の正しい使い方だとアタクシは思っている。
店舗情報
| 店名 | 幸鮨(こうずし) |
| 住所 | 愛知県春日井市上条町6丁目2352−15 |
| 電話 | 0568-81-8541 |
| 営業時間 | 11:00〜14:00 / 16:30〜21:00 |
| 定休日 | 月曜日 |
| ランチ価格 | 1,300円(2026年3月現在) |
名古屋寿司ランチ訪問履歴
ランチ1,300円(寿司7貫、細巻1本、茶碗蒸し、煮物、サラダ、味噌汁、フルーツ)@幸鮨2026.3
ランチ1,200円(にぎり6貫、細巻1本、茶碗蒸し、赤だし)@うきよ寿司2025.11
(寿司4貫、太巻き1切、細巻半分、稲荷寿司、厚揚げと蕪の煮物、冷奴、だし巻き玉子、切り干し大根、黒豆、赤出汁)@彦寿司2025.10
ランチ1,100円(寿司7貫、稲荷2個、細巻1本、赤だし)@お福寿司2025.9
にぎり寿司定食1,000円(寿司4貫、稲荷1、太巻2切、細巻2切、刺身、小鉢、赤だし、フルーツ)@雀寿司2025.8
ランチ並1,000円(寿司8貫、手巻寿司1本、あら汁)@魚いち2025.8
寿司ランチ1,210円(寿司6貫、細巻1本、味噌汁、コーヒー)@だるま寿司2025.8
ランチ600円(寿司6貫、細巻1本、味噌汁、茶菓子付き)@かぎや2025.8
ランチ1,000円(寿司6貫、細巻1本、茶碗蒸し、お吸い物、フルーツ)@松栄2025.2
ランチ1,200円(寿司7貫、細巻1本、茶碗蒸し、煮物、サラダ、フルーツ)@幸鮨2024.10
Bランチ1,100円(寿司5貫、太巻一切、細巻き1本、茶碗蒸し、小鉢、お吸い物)@寿司忠2024.10
茶碗蒸しは「いつ食べるか問題」がありますが、家人の夕餉が配膳される前に、レンジでチンして一杯やってるってのが、お父さんの嗜みです。




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