駅のホームの立ち飲み文化＠かどや上りホーム店202505（名鉄金山駅３・４番線ホーム）

Red List Restaurant

2025.05.21

本日（2025.5）は名鉄金山駅３・４番ホームにあるかどやさんにお邪魔しました。
かどや上りホーム店（名鉄エリアパートナーズ）

名古屋駅と言えばきしめん

新幹線のホームだけではなく、在来線でも、名古屋駅に降り立つと鼻をくすぐる出汁の香り。
実は、名古屋駅の在来線ホームには、ほぼすべてのホームにきしめん屋があるのをご存知でしょうか？
住よし店舗一覧＠ジャパン・トラベル・サーヴィス

これだけでも大したもんなんですが、一昔前は住よしだけではなく、他の店舗も入っており、まさに百花繚乱の名古屋麺類文化を感じることが出来ました。
さらに名古屋の駅そば（きしめんスタンド）ってのは立ち飲み屋の色合いも強かったらしく、アルコールに軽いおつまみは未だにある。

時代は流れコンプライアンスを振りかざすお行儀の良い世の中では、立ち食い・朝酒・昼酒・ホームでの飲酒は憚られ、開店時間にメニューは絞られ、お店も少なくなってきているのが現状である。

名鉄金山ホーム唯一のきしめんスタンド

実はかどやさんも上りホームに下りホームにあったんですが、現在上りホームだけとなっております。
開店時間も絞られておりウイークデイの４時〜９時となっております。

小鉢の並ぶカウンターに出迎えられる

「かどや」の魅力のひとつが、小鉢の豊富さ。カウンターには所狭しと小鉢が並び、そのどれもが程よい塩梅で、酒の肴にぴったり。どれを選ぼうかと迷う時間は野暮天って気はするんだが…、これもやっぱり楽しみの一部になる。

日替わり小鉢に目が奪われてしまうのだが、お浸しや漬物などは保冷庫にあり、これが王道のツマミって気はするのだが…、あまり手を出さないアタクシ。
正直中になにが入っているかよく見えないので、常連さんが注文したものに「えっ！そんなものもあるの！？」っと乗っかることが多い。

ホットスナックもあるんだが、この日は準備中。

フライヤーの隣で出番を待っておりました。

焼きそばは最高のつまみ

多種多様なつまみに悩んで見たところですが、やっぱりいつもの焼きそばと熱燗をお願いする。
ひと口サイズで取りやすく、主食の麺、副菜の野菜、そして口休めの紅生姜。これひと皿で定食ですよ！酒が進む進む。立ち飲みのつまみこれに極めりって称賛を送れるほどの完成度の高さだ。

「天つま」が最強のつまみ

っが、やっぱり名古屋駅そば（立ち飲み利用時）の最強の酒の肴は天つまである。
野菜のかき揚げに出汁をかけた、関東で言うところの”抜き”、関西で言うところの”吸い”である。
提供されてすぐに、ソリッド感のある玉ねぎを一欠片口に放り込み熱燗で洗い流す。海老や人参を引っ張り出し、素材の違いを味わう。形は崩れ、衣は出汁を吸いまくり、天つま第二章の始まりである。正直画像をお見せするのは憚れる姿になるのだが、これがまたうまい！

アタクシは本来天つまに生卵を落としてもらうのが好きなんだが、現在かどやさんでは生卵は入れてくれない。
月見そばもないってことは、生卵自体を提供していないらしい。

アタクシが愛してやまない天つまの完成形をだしてくれたJR名古屋駅１，２番ホームにあった”かきつばた”はもうない。
月日は流れ、私は残る（ミラボー橋）
天つま＠かきつばた１，２番ホーム201408（ＪＲ名古屋駅）
失われた文化はもう戻ってこない。是非かどやで名古屋の立ち食いそば、ホームで立ち飲みの歴史に触れていただきたいと思う。